重大な事なのに意外に認知されていないという気持ち悪さ

ファイター吉田

2010年03月16日 12:12

マンガ・アニメの「ポルノ」 キャラクターが18才未満に見えるとダメ(J-CASTニュース)

http://www.j-cast.com/2010/03/12062216.html
東京都が都議会に提出した「青少年健全育成条例」改正案をめぐり、波紋が広がっている。

改正案では、マンガやアニメのキャラクターを想定した「非実在青少年」という概念を新たに設け、内容によっては「不健全図書」に指定することができるようになっているほか、ケータイのフィルタリングについて、事業者に努力義務を定めている。

これに対して、「表現の自由に抵触する」「これまでの動きを無視した規制は、かえってリテラシーを後退させるのでは」などとマンガ・ケータイの両業界から反発が強まっている。

児童ポルノ根絶に向けた動きの一環として自主規制

条例案は「東京都青少年問題協議会」の答申を受け、都が2010年2月24日開会の都議会に提出したもの。児童ポルノ根絶に向けた動きの一環として、図書販売の自主規制に関する条項に新たに「非実在青少年」という概念が加わったり、青少年のケータイ利用についての条項を増やしたりしたのが特徴だ。

これまでの各都道府県の青少年健全育成条例でも、「青少年の健全な人格形成に対して有害」と判断された書籍や雑誌については、いわゆる「有害図書」(東京都では「不健全図書」)に指定し、書店やコンビニで「区分陳列」(一般の棚とは隔離して販売)することになっている。この「不健全図書」に指定されうる対象として加わったのが、今回の「非実在青少年」という概念だ。改正案によると、その定義は

「年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起される事項の表示又は音声による描写から18歳未満として表現されていると認識されるもの」

というもので、マンガやアニメのキャラクターを念頭に置いたものとみられる。

この条項をめぐっては、都議会でもすでに疑問の声があがっている。例えば3月3日の一般質問では、西沢けいた議員(民主)が
「過激な表現が描写されているものは当然規制すべきだと思うが、こうした新たな概念が具体的にどのようなものか明確ではなく、あいまい。解釈のしようによっては『青少年を描写した漫画やアニメのほとんどが適用されてしまうのではないか』という懸念を持つ方もいる」
と述べている。

これに対して、倉田潤青少年・治安対策本部長は、
「その(「非実在青少年」による)性交または性交類似行為に係る姿態を、正当な理由なく性的対象として肯定的に描写した漫画等について、青少年に対する販売等の自主規制及び不健全図書指定の対象に追加する」

「単に子どもや、その裸の描写が含まれる漫画やアニメを規制するものではなく、また広く成人に対する流通一般を規制するものでもない」
と答弁。つまり、(1)「非実在青少年」が描かれているからといって、すぐ規制対象になる訳ではない(2)「非実在青少年」が性行為をしている作品であっても、成人に対しては規制しない、との反論だ。…(続く)(2010.03.12)



まさに寝耳に水でした。いや、水どころではない。背中に冷っこい氷を入れられた様な驚きと寒気と気持ち悪さが同時に襲ってきました。
この記事を載せたサイトのコメント欄を見てみると法案に対して異議をとなえるものがほとんどでした。

表現の自由に関わる重大なことなのに、なぜあっさりこっそりと通してしまうのか。
なぜそういう必要があるのか。

それに対してきっちりとした説明がなされていない…。

まずそれが気持ち悪い。

難い話になってしまいますが、表現の自由と言えば、憲法に保障されたものであり、何人も簡単には侵す事の出来るものではないはずです。

憲法と言えば、これから私たちはこういう国を作っていきますよ、という設計図の役割を果たすもの。
これがあるから、日本はかろうじて「戦争の惨禍」から免れているんです。

戦前、表現の自由が規制された時代がありました。
これは戦争反対とか言わなくても、政府の意に介さないものは全部規制の対象になったのです。
これによって日本の文化は規制でどんどん「汚れて」いきました。

戦後、その反省から日本が平和であることが保障され、様々な表現が許されました。

今回の当事者である東京都のドン、石原慎太郎氏も「太陽の季節」などで卑猥な表現をしています。
都の説明ではあれは小説だから表現の対象にならないそうですが、よく考えてみるとこれって勝手な線引きではないでしょうか?

マンガであれ小説であれポルノはポルノなのです。

大事なのは子どもにそれを「見せない」ことではなく、「見せる」上で善悪を子どもに判断させる事ではないでしょうか?

子どもの判断力を侮ってはいけない。
ちゃんと説明すれば、子どもも真剣に考えてくれますよ。

紙芝居ではありますが、表現者として言わずにはおれませんでした。

こちらで法案に反対の署名が出来ます。
http://www.shomei.tv/project-1025.html

都条例に反対する記者会見の動画です。
http://www.ustream.tv/recorded/5465844#utm_campaigne=synclickback&source=http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2010/03/17_1.html&medium=5465844

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